子どもの仮性包茎でよく見受けられる悩みとは?
12歳以下の子どもであれば、ほぼ全員が仮性包茎です。そもそも男性は生れた当初から12歳頃までは亀頭部分が皮で覆われた状態で、13歳から18歳の成長期を迎えると自然と亀頭部位の皮が捲れていきます。成長期を終えた20歳以降も亀頭が皮で覆われた状態を仮性包茎といい、包茎手術をおこなって皮を取り除くのが望ましいです。
子どもであれば誰でも仮性包茎ではあるものの、仮性包茎であるがゆえの悩みというのがあるのも事実です。その悩みとは、子どもが興味本位で亀頭の皮を指で触ることで黴菌が陰茎に侵入すること。これにより亀頭包皮炎や尿路感染を起こしてしまいます。
どちらも治療するためには泌尿器科を受診して抗生剤を服用する必要があり、完治するまでに時間を有するものです。また、子どもの場合は何度も同じ行動を繰り返しやすく、たとえ亀頭包皮炎や尿路感染が完治したとしても、無意識で亀頭を触って再び疾病を発症する恐れもあります。
子どもの仮性包茎は治療する必要があるの?
子どもの場合、成長期を迎えると自然と仮性包茎でなくなる場合がほとんどです。そのため、多くの医療機関では自然経過観察を薦められるので必要性は低くなります。しかし、仮性包茎によって亀頭包皮炎や尿路感染といった疾病を患い、何度も再発しているようであれば手術治療をおこなうのが望ましいです。
手術は総合病院の泌尿器科で実施されており、子どもの場合は恐怖心を和らげるために全身麻酔下でなされるのが一般的です。大人であれば局所麻酔で仮性包茎手術をするので手術当日のうちに帰宅できますが、全身麻酔の場合は1~2日の入院をしなくてはいけません。
手術方法は環状切除術で大人とまったく同じ手技ですが、手術をおこなう前に「保存治療」をするのが一般的で、ステロイド剤を塗布して亀頭の皮を剥く治療になります。この段階で皮が剥けたのなら手術とはならず、子どもの肉体的精神的な負担も大きく軽減できることでしょう。
まとめ
以上、子どもの仮性包茎の悩みと治療の必要性についてでした。成長すると共に仮性包茎では無くなっていくので、慌てて包茎手術を受ける必要はありません。しかし、仮性包茎によって亀頭包皮炎等を患い、何度も繰り返しているようであれば、疾病治療という形で包茎手術またはステロイド剤を用いた治療を医師が提案することでしょう。
子どもの場合は本人の意思よりも親御さんの意思が優先されがちですが、治療時は必ず子どもに対して治療をしたいのか尋ねて、本人の了承を得ることが大切です。